高砂製作所の電力回生型充放電システム
高砂製作所の電力回生型充放電試験システム

概要

本装置は、高砂製作所の有する電力制御技術と新世代のソフトスイッチング方式の組み合わせにより、EV(電気自動車)、HV(ハイブリッド自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)など民生用自動車、建設用重機、電気バス、ハイブリッドバス、トラック、電車などの産業用大型蓄電池や風力発電・太陽光発電などの自然エネルギ活用用途/電力ピークカット(平準化)用途の定置型蓄電池などの二次電池(鉛、Ni-MH:ニッケル水素、Li-ion:リチウム・イオン、リチウム・ポリマ他)の評価試験に要求される高速動作、高精度、高信頼性を兼ね備えた充放電試験システムです。充電時の変換効率の高さはもちろん、放電時の電力も高効率で電力回生し、従来方式より発熱量を約80%削減することに成功しました。エネルギーを再利用可能な地球環境に配慮した充放電試験システムです。

仕様 製品のお問い合わせ

特長

高性能

●スムーズな充放電切替・高効率・低ノイズ
・充放電切替時にノッチが発生せず、速い立ち上がりでも、オーバーシュート、アンダーシュートが発生しません。
・先進技術による、高い変換効率と低ノイズ、回生機能がお客様に満足いただけます。

環境にやさしい

●空調設備負担の低減とCO2削減
・本機1台で年間21tのCO2が削減できます。〈注1〉
・本機1台で年間590,000円の電気代が節約できます。〈注2〉
〈注1〉 最大負荷電力(60V 17.5kWタイプの場合)で、充電と放電を交互に連続運転とし、CO2換算係数1kWhにつき0.36kg-CO2で計算。 (CO2換算値は環境庁「環境家計簿」より)
〈注2〉 最大負荷電力(60V 17.5kWタイプの場合)で、充電と放電を交互に連続運転とし、電力量料金1kWhにつき10円として算出。

おとく

●稼働コスト、設置スペースが節約できます。

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回生充放電電源のコア技術

ソフトスイッチング技術

先進のスイッチング技術であるソフトスイッチングを採用しました。これにより充電時80%、放電時77%の高効率を実現しました。

電源制御部のデジタル化

電源制御部のデジタル化により、再現性の良い高精度な充放電装置を実現しました。

セルフキャリブレーション機能

各電力ブロックは、セルフキャリブレーションにより常に最適な状態に保てるように設計してあり、経年変化による性能の変化やメンテナンス性を向上させました。

双方向コンバータ技術

双方向コンバータ技術は、電源のコンパクト化と充電と放電の切替の高速化を実現しました。これによりさまざまな電源の試験を可能にしました。

先進テクノロジー

高効率の回生技術

従来のドロッパ方式(半導体などを利用してその抵抗で放電する方式)の様に放電時の電力を熱に変換するのではなく、大容量電池が放電する時の大きなエネルギーを無駄なく高効率で一次側の電源系統に電力回生する事が可能です。今まで熱に変換し、消費していた放電時の電力を有効活用でき、この熱エネルギーの発生を抑える事で、空調設備等の運転コストも削減可能です。

モデル カ行(充電)効率 回生(放電)効率
60Vタイプ 実力値 82% 実力値 77%
電池の放電エネルギーを効率よく回生し通常の電力ラインで利用 電池充電は、高効率の直流電源として電池を効率よく充電することもできます。
電池の放電試験時の放電エネルギーは、高砂製作所の電力回生機能付き直流電子負荷装置と同様に、施設の電力ラインに効率良く電力回生するので、システム全体の発熱が非常に少なくて済みます。 この装置が吸収するバッテリーの放電エネルギーは、施設内の電力ラインに、バッテリー放電エネルギー由来の電力として効率よく変換され、電力会社から供給されるライン供給と同じラインに精密回生(逆潮流なしの系統連系)します。回生電力は、施設内で通常電力を消費している様々な機器で安全に安定的に消費されますのでムダになりません。複雑な放電パターンでも、低ノイズ、低歪、きれいな波形で効率よく電力回生します。
電池の充電時は、電力ラインから供給を受け、効率の良い直流電源と同様に、バッテリーに充電エネルギーを供給します。複雑な充電パターンでも電池の計測に影響のない低ノイズ、低リップルで充電します。

低ノイズ

系統へのエミッションも十分配慮したVCCIクラスA準拠の性能です。

ACラインに悪影響を与えないクリーンな入力波形

放電時に商用電源に電力を回生するときの逆潮流電流波形は歪率5%以下のクリーンな正弦波です。また単独運転防止機能など系統連系ガイドラインに準拠した安全装置を装備してますので、系統に異常が発生した場合、速やかに安全装置が動作するように安全設計がされています。

低ノイズ クリーンな入力波形

高精度

高精度高分解能の16bitD/Aコンバータ採用で、定電圧設定分解能1mV(60Vタイプ)、定電流設定分解能10mA(300Aフルスケールに対して)を実現しました。また高安定基準電圧IC、高安定度抵抗で0.1%FSを実現しました。

        

高速充放電切替

充電と放電をスムーズに切替る双方向コンバータ技術により、充電と放電とが切替わるクロスポイントにて、ノッチの発生や電流波形のオーバシュート/アンダーシュートが発生しないスムーズな電流切替を実現しました。また定電流モードにおいて充電から放電に切替わる時間も1ms以下(実力値500μs:60Vタイプ)と高速動作を実現しました。(定格出力電流の-99%〜+99%の変化に対して)

高速充電・放電切替

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機能も充実

リップル重畳はオプションで容易に実現 ※工場出荷時オプション

60Vタイプは、周波数特性を重視した当社独自の方式で10kHzまでゼロクロス歪のない正弦波を実現しました。10kHzまでフラットな周波数-振幅特性で計測精度を左右される用途にも余裕で対応します。また大電流リップル重畳を連続で行う場合でも出力フィルタコンデンサに電解コンデンサを使用していませんので長期高信頼運用を可能としました。
  ●リップル波形は正弦波・矩型波・三角波を標準装備
  ●任意波形のダウンロードが可能
  ●実車の電流波形をダウンロードし信頼性試験が可能
  ●パルス波形とリップル重畳の併用が可

リップル重畳にも対応

充放電アプリケーションソフトウェア

パルス波形設定画面

複雑な試験パターンを簡単にプログラミングする事が可能なユーザーフレンドリーなアプリケーションソフトウエアです。
  ●保護設定機能
  ●アラーム表示機能
  ●リアルタイムビューア

充放電パターンプログラミングは専用のパターンプログラムソフトウエアで簡単な操作でプログラミングも可能です。
  ●充放電パターン6万ステッププログラミング可能
  ●高速10ms間隔でパルスパターンを実行
  ●CSV形式のパターンデータ取り込み可能実車から採取したデータを加工して試験パターンを作成可能

アプリケーションソフトも各種対応 パルスパターンの充放電もプログラム可能

高速・同時のサンプリングのデータロギング

本装置に専用の多チャンネルデータ収集ユニット「DU104シリーズ」を接続する事で、各チャンネルが正確に同期したサンプリングを実現しました。この同期機能により各チャンネルのタイミング誤差がなく安定したセル電圧を計測可能です。サンプリング速度は最速で1msと高速で、当社の高速動作可能な充放電システムの最速ステップ10ms時でも余裕のサンプリング性能を実現しました。最大104chのセル電圧を10msで収集可能です。最大5台までのマルチ接続で520チャンネルまで拡張可能です。

多チャンネルデータロガーもネットワークに対応

恒温槽インターフェイス

充放電サイクルプログラムに連動させ、恒温槽をコントロールする事が可能です。この機能により供試体使用環境下における充放電特性を試験する事が可能となります。また、インターロック機能により充放電装置、恒温槽間の相互監視を行い、異常検出時に停止させる安全設計になっています。

恒温槽インターフェイス対応の制御・計測などを自動連携可能

メンテナンスが容易

計測部や制御部などの調整部分をフルデジタル化、自動キャリブレーション機能により常に最適な状態に自動校正されるように設計されておりますのでメンテナンスが容易です。電源部はユニット化されており、万が一電源ユニットが故障しても故障部分の交換を容易に対応可能なように設計されています。またファームウェアなどの機能アップなどもLANインターフェイス経由で行えるのでメンテナンス等によるシステムの非稼働時間を大幅に削減可能です。

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高信頼かつ拡張性の高いIPネットワークへの対応

IPネットワーク接続により運用中の充放電システムのリアルタイムな計測情報をモニターすることはもちろん異常発生時にネットワークを介して電子メールなどによる異常通知や遠隔地からの監視制御にも対応可能です。またファイルサーバを追加する事により、信頼性の高いシステム構築が可能です。

回生充放電システムはシステムUPが柔軟に行えます。

ネットワーク構成例

IPネットワーク対応
高砂製作所の電力回生型・充放電試験システムは、IPネットワーク(LAN)にも柔軟に対応できます。はなれた場所にある実験塔や実験室などに設置された、充放電試験システムをネットワークを介して試験状況やロガーの計測データなどの各種データをデータ収集用のサーバに吸い上げる構造にもできます。また制御用のPCなどを遠隔・監視・制御に対応させることも可能です。データ処理用PCとルーターなどを経由して、必要な情報だけを社内イントラネットやインターネットなどでリモート監視することも可能です。




高砂製作所の電力回生型システム電源が、川崎市の優れた環境技術の認定制度『川崎メカニズム』に認定されました。

川崎メカニズム認証


・大容量の電池、インバータ等の評価時に消費分を熱として捨てていたが、この装置では電力回生し再利用としたことで大きな省エネルギー効果を実現。
・システム電源ないで直流回生させることでより大きい回生効果を得ることが可能なシステム。
・回生方式での充電・放電のスムーズな高速切替を実現しEV,HEVの開発工程でのCO2削減に大きく貢献。

計測・評価用電源に求められる高精度はもちろん、電力を無駄にしないというコンセプト実現のため双方向電源による電力回生技術で製品を開発。先端テクノロジーを応用した人と社会にやさしい物づくりで貢献します。詳しくはこちら

  • 電気自動車(EV)やハイブリッド車(EHV/HV/PHV) などの電気方式パワートレイン(回生モーター、電池、パワーコンディショナー(回生インバータ))の各種要素部品を様々な条件を設定し高速・双方向回生方式で実電流により精密に機能評価するシステム、EVパワーエミュレーターについてはこちら
  • 太陽光発電、コジェネレーションシステム、風力発電などスマートグリッド(マイクログリッド)などの分散型発電の系統連系機能を試験するシステムについてはこちら

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